休みになって

 なかなか有給を取れない人間にとって土日の休みは非常に貴重な時間である。仕事に追われる平日にはすっかり忘れていることも、土日になって「今日はこんなことがやりたい」「今日はこの本が読みたい」という欲求が次々と出てくる。そういった欲求にかられて行うこと、読書には当然半端でない集中力が発揮される。自分としては早くセミリタイヤして好きな本や映画、音楽、旅行のための時間を多く持ちたいという願望を持っている。
 しかしこう思うときもある。好きな本や映画、音楽、旅行のための時間が輝いて見えるのは仕事をしているからというのもあるかもしれないと。もし仕事をあまりせず好きなことにだけ時間を費やせるとしたらその好きなことをしている時間があたりまえになって、かえってやらなくなってしまうのが現実かもしれない。実際に学生時代はバイトの時間以外はだいたい好きなことをしていたけど、今みたいな感動はあまりなかった。それはまるで中島敦の「狼疾記」の主人公のような生活だった。
 でも今の自分としてはセミリタイヤかなりあこがれています。