「アンナとロッテ」

 職場の近くのTSUTAYAで「アンナとロッテ」のDVDがあったのでレンタルした(蛇足だがドイツ語のタイトルは”Die Zwillinge”だった)。
 戦争による殺害のシーンは一切ないに等しいものの、庶民にとって戦争が如何に残酷であるかをここまでうまく表現した映画はなかなかないと思う。戦闘によって多くの人が殺害されたり、多くの人が大量虐殺されるシーンよりもはるかに説得力があるといえる。
 運命の前に無力な人間、しかしなおもそれに抗しようとする人間を描くのが悲劇であるなら、「アンナとロッテ」は十分にその性格を備えたものといえる。