ご無沙汰していました

  • ご無沙汰して申し訳ありませんでした。最近は会議会議の連続で大変でした。それも明日で終わりなので、ようやくひと段落です。

 まあ読んでいてわざわざお金を出すまでもないというのが、正直な感想でしたが(論理よりも情緒のほうが大事なんて意見、2世紀も前からなんども繰り返しいわれていることなんで・・・・)、ただこの本を読んで古色蒼然としたイギリスの大学教授に関する記述は大いに関心を持った(ろうそくの下で黒いマントを着ながら食事をすることを喜びとし、サッチャー時代の市場原理主義、効率万能主義の嵐にもびくともしなかったとか)。こういった教授方は一貫して貴族主義的なのだが、はたして日本のそれも東大や京大の文学部に限定しても、昨今の新自由主義的な流れを貴族主義的な態度で鼻であしらった教授がいたのだろうか?もちろんそういったことがもとからできないような土壌に日本の大学が置かれていることは百も承知している(もし国立大学教授が文部科学省の役人を貴族主義的な態度であしらったりなんかしたら大変ですから)。しかし自らの矜持を人文的、貴族主義的な教養に依拠できない文学部教授とはいったいなんなのかと問いたくなる。そういった意味では日本に文化エリートと言うのは存在していないのかもしれませんね、少なくとも大学という世界には。