大学院を振り返って1

okagou2005-05-07

 先日読売新聞のHPに以下のような記事があった
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050502i306.htm

 今大学院はいろいろなところでポスドク問題を抱え
ている。大学院生の就職先を確保しないまま、大学院
を重点化してしまえばこんな状況になるのは最初から
わかりきったことといってしまえばそれまでである。
 ただこの問題が今勤務している団塊の世代が消えれば解決するという分野もあ
れば、団塊の世代がいてもいなくても関係なくポスドク問題が慢性化している分
野もあったりと温度差があるのは間違いない。
 私がいた専攻(ドイツ文学)は大学院重点化する前からアカポスでの就職難が
慢性化していて、大学院重点化によって完全に破綻してしまった分野といえるだ
ろう。大学院重点化前は大学院の博士課程をでれば大学のドイツ語の非常勤講師
にポストぐらいは最低得ることはできたが、今は第二外国語のコマ数削減とあい
まってオーバードクターになっても大学の非常勤のコマ数をひとつももてないと
いうのが普通である。その場合は学習塾や高校で英語の非常勤講師でもやるしか
ない。
 ただまったく先が見えないわけでもない。今独文、独語関係でアカポスについ
ているのは9割がた団塊の世代から50年代に生まれた世代で、団塊の世代がや
めてしまえば補充されないポストがあるとしても相当のポストが空くと予想され
る。それまで待つことができれば、そのときにあいたポストにつくという可能性
が少なくない。ただしそのときにポストを得ることができなければもう今度こそ
アウトだろうし、そもそも上記の可能性は今30から40代でODをやっている
方々に対して大きく開かれていて、私ら今20代の世代にはそれほど大きく開かれ
ていないというのが現実でないだろうか。
 私の場合は父が団塊の世代なので父が65歳になったとき自分が何歳かを考え
たとき、それまでポストが空くのを待つことなんかできなかったし、ドイツ語圏
の留学を考えてもそれを可能にする資金がなかったし、そもそも独文の大学院に
いることが自分の人生の可能性を閉ざしている以外のなにものにも思えなかった
ので転進を試みた次第である。
 ただ転進を希望した最大の理由はお先真っ暗で、非常に居心地の悪い研究室に
年収たったの5,60万の学生の身分でいることがもう惨めで仕方なかったとい
うことだったんですけどね・・・・。
 次回は「ドイツ文学はこんなところだった」というのでも書くつもりです。
http://www.geocities.jp/dondokodon41412002/index.html  このサイト結構辛らつです

 なおポスドク問題、大学問題に関心ある方は下記のHPをご参照あれ
http://www.h4.dion.ne.jp/%7Esoki/index-areser.html