見当違いはなはだしい中野翠

  • 今日発売の「サンデー毎日」に中野翠のコラム「満月雑記帳」なるものが毎週連載されているが、『下流社会』(光文社新書)に関するコメントがひどかった。要は「あなたの”下流度”チェック」で自分が半数以上YESで見事”下流”にあてはまったのが相当お気に召さないらしく(そういや”下流”は自民党がお好きと『下流社会』に書いてあったな)、今度はヒューザーの小嶋社長になりきって答えたらYESは二つしかないので、小嶋社長や堀江社長に代表されるような「上流」や「勝ち組」なんていったって実体はそんなものだとおっしゃっている(かなり意味不明だ、だいたい小嶋社長になりきってということに無理がある)。まあ確かに『下流社会』はアンケートの数値を出してはああだこうだと言っている、完全には信用できないものだけど、自分さがしなんかして上昇意欲を失った人間がどんどん”下流”に落ちているなど分析していること自体には説得ある。少なくとも今の世相をきちんととらえた良書だといえる。それを自分が”下流”にあてはまったのが相当お気に召さないからといって、わけのわからない例を持ち出して見当違いな批判をするのはいただけません。
  • nosemさんが帰国なされたとのこと。お帰りなさい。研究室で歓迎パーティー開いてもらってよかったですね。今日はゆっくりお休みください。
  • ネットサーフィンしているうちにkechakさんのBlogを見つけたので紹介したい。

2005-12-08
まあ公務員の立場から言わせてもらえば公務員バッシングをしている人間の約9割は、「ではあなたの考えているパブリックとはなに?」ときかれても何も答えられず、ただ税金や公共料金を払うのは損だと考えているだけの連中である(NHKの不払いと同じで、きちんとした批判精神や思想をもって支払いを拒否しているのは醍醐聡教授をはじめとしてごく少数でしかいないのをみていただければおわかりになるだろう)。もちろん存在そのものが税金の無駄遣いでしかない職員が少なからずいるのは事実だが、そもそも税金を有効に使うという考え自体が、アメリカの白人のマイノリティーや弱者に対する差別感情(自分たちが働いて納めた税金がマイリティーらの生活保護に使われている)から生まれたいびつな考えに基づくものであることを指摘しておく。
それにしてもミュンヘンクリスマス市ですか・・・・。一度行ってみたいなあ。